ダーツのフォームにはある程度の『定型』はありますが、『絶対』的な答えはありません
プロの中にも「惚れ惚れするほど無駄のない美しいフォーム」もあれば、「そんなフォームで良く入るな~」っていう人もぶっちゃけいますよね
一概に分けられるものでもありませんが「スイング系」「プッシュ系」みたいな系統分けの考え方も存在します
そんな「正解のない」ダーツフォームですが、Aフライトごときのクソザコである私の主観をたっぷり交えてフォームがキレイだと思う3選手について書いてみたいと思います
初心者の方は特に『お手本となる選手』を見つけることが上達の近道になると思いますので参考にしてみて下さい
もっとも重視すべきは『再現性』
これは私の知り合いのPERFECTプロライセンス保持者からみっちりと教え込まれたことなんですけどね
ダーツのフォームにおいて最も重要なのは『再現性』の高さです
再現性とは、ある事象がテーマとなった時に、それを成り立たせていると考えられる要素や要因に還元したときに、同じ要素や要因を条件として整えた時に、再びまったく同じ事象が起こる性質をそなえていること。(Wikiより抜粋)
噛み砕いて言うと『毎回全く同じフォームで投げられる』ということ
人間の体には無数の関節があり、とても複雑な動作を可能にしています
が、無数の関節を使って複雑な動きをすればするほど「全く同じ動き」を再現するのが難しくなります
ダーツは同じ的に向かって繰り返し投げ続ける競技ですから、とても高い精度で同じ動きを繰り返す必要がありますよね
ということは、再現性が無い複雑な動きとは逆に『シンプルなフォームであればあるほど再現性が高い』=『ダーツにとって理想的なフォーム』である、ということなんですよね
シンプルとはどういうことかと言うと、「動かす関節が少ない」と置き換えていいでしょう
スロー中に「体が動かない」「頭が動かない」「肘が動かない」というのは見てわかる通り動かしている(動いてしまう)関節が少ないことを意味します
肘から先を振って投げるダーツにとって、土台となる体幹が安定していることはとても重要なことなんです
また、肘から先の振りについても同様のことが言えます
肘、手首、指に関してはどうやって投げても動かす関節の数は変わりませんが、『稼働軸』の面で見れば差が出てくるんです
まっすぐ1方向に振れている場合は各関節の稼働軸は1軸ですが、少しでも「ひねり」「ねじれ」の動きが入ってくると、関節の稼働軸は2軸、3軸と増えてしまいます
ほんの一瞬のスローの間に意識的にいつも同じ「ひねり」や「ねじれ」を加えて投げることはおそらく不可能です
が、軸が1方向に固定出来ていれば、あとはスイングスピードとリリースタイミングの調整だけに意識を集中することが出来るんですね
「今日はいつもとなんか違うな・・・」
なんて感じるとき、ただしく不調の原因を探ることは投げてる本人にはとても難しいことです
でもフォームがシンプルであればあるほど「不調の原因となる乱れ」が発生している箇所も絞りやすくなりますから、フォームの修正が容易になるという意味でも『再現性』を意識することは重要ですよね
フォームがキレイなプロ選手3選
ここでいう「フォームがキレイ」は『再現性が高い』ことだと思ってください
さらに先に言っておくと、私の主観がたっぷりと混じってます
どうしても「好きな選手」はひいき目で見てしまいますからね^^
谷内太郎
※動画はなるべく最近のものを引っ張ってきてます
負け試合ですみません・・・
谷内選手は「元モデル」という異色の経歴をもつイケメン選手
最初に好きになった理由はこの外見だったりするんですがw
フォームもシンプルでカッコいいですよね
長身からシンプルに腕を振り下ろすフォームを真似するには私の身長が足りないという問題もありますがw、腕を伸ばす動作だけにしっかりフォーカスされていて美しいです
ちなみに対戦相手の浅田選手は2018年現在PERFECTの男子ランキングトップを快走中の注目の選手ですね
ですが、おそらく効き目が左なんだと思いますがテイクバックした時に右手が左目の正面に来ています
私の効き目は右なので、強い選手ですが「私の理想ではない」理由がここなんですね~
あとは投げた後の右手の返しがちょっとひねり気味なのも自分の理想とはちょっと違うところかな~(何様www)
谷内選手のバレル
TRIPLEIGHT(トリプレイト) T-arrow(ティーアロー) 2BA 谷内太郎選手モデル
(単体重量19.5g/バレル全長39.0mm/最大径7.8mm)
ストレートに近いトルピード型と言っていいんでしょうか?
歴代の谷内モデル同様、グリップ位置がかなりハッキリした形状ですね
なかなか珍しいカットが入っているのも特徴的でカッコいい
私は以前別のメーカーから出ていた谷内モデルを所有していましたが、グリップがはっきりしているので握る位置に迷うことがなくて使いやすかった記憶があります
ただし、形状はかなり特徴的なので好みが分かれるバレルであると言えるでしょうね
山田勇樹
※動画はなるべく最近のものを引っ張ってきてます
またしても負け試合ですみません・・・
山田選手って、数年前はもっとプッシュ系の強い弾道で投げてなかったっけ?
って思いましたが・・・どうなんでしょう
少なくとも私が好きになったきっかけはプッシュだったと記憶してます^^
フォームについてはスロー時の体のブレが少なく、とても安定感のある土台の強さを感じますよね
腕の振りもひねりがないストレートな振りです
私はどちらかと言えば「スイング」で投げるタイプなので真似は出来ませんでしたが、「タイプは違うけど理想的なフォーム」であることは間違いありません
山田選手のバレル
TRiNiDAD(トリニダード) Gomez Type7(ゴメス タイプセブン) 2BA 山田勇樹選手モデル
(単体重量21.5g/バレル全長42.1mm/最大径7.6mm)
実はこの後にType8、Type9とモデルが続き、形状はどんどん王道のストレート形状に変わっていきます
なぜType7を紹介するのかというと、個人的にこのモデルが最も山田選手らしいというイメージを持っているからですね
ストレートバレルはグルーピング時にお互いのバレルに干渉しにくい特性がありますから、よりストイックに小さなポイントを狙っていきたいという山田選手の意図が垣間見えます
単体重量が重めに設定されてますが、これは投げる際に「ダーツの重さ」を指にしっかり感じることで安定したスローが出来るというメリットがあります
村松治樹
※この動画をチョイスした理由は、これまた大好きな安食選手との対戦だからです
またしても負け試合でごめんなさい・・・
満を持して最後に紹介するのが村松治樹選手
数々の輝かしい実績を誇る名実ともにトッププレイヤーの村松選手ですが、私はやはりこのフォームの素晴らしさに目を奪われてしまいます
全くブレない上体からよどみなくスッと振り出される腕、手首と指のしなやかさはもう鳥肌が立ちますね
さらに、テイクバックのテンポのとり方、振りの速度、全体のリズムがもう言い表せないほど美しい!
ちなみに、バレルには少し回転を加えて投げているようですね
最近はこういう回転を加えた投げ方をする選手が増えてきたように思いますが、効果のほどはわかりません
真似しようとしても回転を加える動きだけは身に付かなかったんで、自分で体感できなかったんですよ
想像するにはダーツ自体の姿勢が安定するような効果がありそうですが・・・
村松選手のバレル
TARGET(ターゲット) RISING SUN 3.0(ライジングサン3.0) No.5 村松治樹選手モデル
(単体重量19.5g/バレル全長42.5mm/最大径7.8mm)
これまた個性的なバレルですね~
一見カットのないグリップ部は、マットグリップ加工といってザラザラした質感です
グリップ部の前が大きく盛り上がっているので、このマットグリップと盛り上がりに指をかけて投げるイメージですね
先端が非常に細い形状はやはりグルーピングを意識したものでしょう
そして一本だけ色が違うってのがシャレオツなポイントですね
私なら「色が違う一本をどのタイミングで投げるか」が気になりすぎてスローに集中できないでしょうねwww
ということで紹介した3選手、まさかのすべて負け試合という異色の紹介記事になってしまいましたがw
共通して言えることはやはり「フォームがシンプル」だということ
体がぶれないように重心を固定しつつ、腕は的に向かって無駄なく振る
このシンプルさって簡単なようで実はとても難しいんです
人それぞれに体にはクセがありますからね
みなさんも「自分の理想のフォーム」を見つけて真似することで、いち早く初心者を脱してみてはいかがでしょうか^^