表題のような質問を受けることが最近よくあります。
実際、Youtubeなどの動画配信サイトでゲーム実況を見ていて
『自分も実況をやってみたい!』
『PCゲームをやってみたい!』と思う方が増えています。
でも、『PCゲーム用のパソコンの選び方がわからない・・・』という初心者さんも少なくないですよね?
そこで今回は、ゲーミングPC超初心者向けに
『ゲーミングPCと普通のパソコンの違い』
『ゲーミングPCの選び方』
をなるべく簡単な言葉で解説していきたいと思います。
ゲーミングPCと普通のパソコンの違い
「PCゲームにはゲーミングPCが必要」だと聞いたことがある方、多いと思います。
ではゲーミングPCとは何でしょうか。
普通のパソコンと何が違うのでしょうか。
ゲーム専用のPCなんて存在しない
パソコンは主に
- CPU ・・・演算処理装置。パソコンの頭脳。
- GPU ・・・描画処理装置。画面を描く絵かきさん。
- メモリ ・・・一時記憶領域。要するに作業スペース。
- ストレージ ・・・データ記憶装置。本棚。引き出し。
- マザーボード・・・回路基板。すべてのパーツを繋ぐ母なる大地。
- 電源 ・・・動力供給源。エレクトリカルパワー。
- ケース ・・・外装。外箱。
というパーツで構成されています。
そして、ゲーミングPCであろうが普通のパソコンであろうがこれらの基本的なパーツ構成は一緒です。
要するに、『ゲーム専用のPCなんて実は存在しない』ということです。
ゲーミングPCって何?
では、一般的に言うゲーミングPCとは何なのか。
これは簡単に言えば『ゲームに必要な性能を強化したパソコン』です。
強化してあるだけで機能自体は普通のパソコンにも備わっているものばかりなので、当然ゲームに限らず普通のパソコンとしても使えます。
というかもっと簡単に言えば『普通のパソコンよりも高性能なパソコン』です。
ゲーミングPCの特徴
具体的には何を強化しているのかといえば、代表的なのは『GPU』。
グラフィック機能を司る高性能なGPUを搭載していることがゲーミングPCの特徴だと言い切って良いでしょう。
ちなみに、普通のパソコンにも当然GPUは搭載されています。
GPUが無いとモニターに画面を映し出すことが出来ませんから。
なかでも一般的なのが『Intel HD グラフィックス』と呼ばれるCPUと一体搭載されたIntel製GPUです。
Intel製CPUを搭載した一般的なパソコンであればまず間違いなく搭載されています。
対してゲーミング用途では、高度な3DCGなどを描画する必要があるためIntel HD グラフィックスでは性能不足という事になります。
そのためCPU一体型ではなく別体のパーツとして高性能GPUを搭載する必要があります。
この別体パーツがいわゆる『グラフィックボード』で、ゲーミングPCとは高性能GPU(グラフィックボード)を搭載したパソコン、と言い換えることが出来ます。

なお、あくまで『代表的なのはGPU』と前置きした理由は『GPU以外も一定以上の性能である必要があるから』です。
高性能GPUを稼働させるためには一体型グラフィックチップよりも多くの電力を消費します。
そしてGPUと並行してゲームプログラムを処理するCPUも高性能である必要があります。
また複雑なゲームであれば使用するメモリ領域も多く、インストールのためのストレージ領域も必要になります。
高度なPCゲームプログラムを処理するために、GPUをはじめとする各種性能を強化したパソコンがゲーミングPCである、という事ですね。
ゲーミングPCの選び方
ここからはゲーミングPCを購入する際のポイントを解説していきましょう。
小難しくて専門的な性能やパーツの話ではなく、購入店舗やパソコンメーカーの選び方といった初歩的なポイントに重点を置いて説明していきますので参考にしてみて下さい。
パソコンメーカーにも種類がある
まず考えたいのがパソコンメーカーですね。
国内の有名どころで言うと『NEC』や『富士通』、海外では『Dell』や『HP』、さらに最近CMでよく見かける『マウスコンピューター』など数々のメーカーがありますが、実は根本的に違う点として、メーカーには種類があるんです。
ザックリ分けると以下のようになります。
- NECや富士通などに代表される国内家電メーカー系パソコン
- DellやHP、レノボなどに代表される海外メーカー系パソコン
- ドスパラやマウスコンピューターに代表されるBTOパソコン
- Apple Mac
もっと細かく分けることも出来ますし、それぞれちゃんとした呼び方があるのかも知れませんが・・・
とりあえずこんな感じで分けて考えてみましょう。
国内家電メーカー系パソコンの特徴
国内家電メーカー系パソコンは、ビックカメラやヨドバシカメラなどの大手量販店でよく見かけます。
なのでパソコンに詳しくない層が最もピンとくるメーカーだと思います。
が、実はこの国内メーカー系パソコン、良いことはひとつもありません。
絶対に使わないプリインストールのアプリケーションが多く、さらにそれらの謎アプリケーションがバックグラウンドで動いていたりするので動作が重い。
さらにこれらの不要アプリケーションや無駄なデザイン、販路経費などの価格が上乗せされているからか、性能の割に値段がベラボーに高い。
ゲーミングPCに限らず、パソコンを購入するとき全般、国内家電メーカー系パソコンは絶対に避けて下さい。
海外メーカー系パソコンの特徴
最近は家電量販店でも取り扱いが多くなった海外メーカー系のパソコンは、国内家電メーカー系に比べれば不要なプリインストールアプリも少なく快適です。
価格設定も使用されているパーツや性能面が素直に反映されている印象があり、完成品のパソコンとしてはまぁまぁアリ。
ですが、次に述べるBTOパソコンに比べるとちょっと割高で自由が利かない面もあるのであまりおすすめはしません。
BTOパソコン
BTOとは『Build to Order』の略で、要するに受注生産のパソコン及びそのメーカーを指します。
そして、ゲーミングPCを購入するなら絶対におすすめなのがこのBTOパソコンです。
家電量販店で扱っていることはほぼないので、PCに詳しくない方には馴染みが無いかもしれませんが・・・
BTOメーカーのパソコンは、ベースとなる完成モデルから細かくパーツをカスタマイズすることが可能。
そして価格面でも余計な上乗せが無い分、ほかの一般的なパソコンメーカーに比べてかなり割安です。
ゲーミングPCとしても『望む性能のPCを割安で購入できる』というメリットが最大限に発揮されるため、自作PCを除けばBTO一択であると言えます。
ちなみにBTOメーカーは実店舗もありますが、立地によっては主にネット通販を利用することになりますが、最短翌日発送&アフターフォローの体制が整ったBTOメーカーが多数ですので安心して利用できます。
Apple Mac
ゲーミング用途が目的ならMacは避けましょう。
PCゲームタイトルは基本的にWindows対応です。
中にはMac対応のものもありますが、選択肢は極端に狭まってしまうでしょう。
【国内家電メーカーとBTOの価格差】
ここで取り上げるのはあくまで一例ですが・・・
ビックカメラ.comで2019年10月9日現在売上2位の『NEC製 LAVIE』を例にすると
NEC LAVIE
▶スペック・・・Core i7 8565U、Intel UHDグラフィックス620、メモリ8GB、HDD3TB
▶価格・・・¥181,270(税込)
同価格帯のBTOパソコンを例にすると
ドスパラ GALLERIA XF
▶スペック・・・CORe i7 9700K、RTX2070SUPER、メモリ16GB、SSD512GB+HDD2TB
▶価格・・・¥178,980(+税)
簡単に言えば、同じ18万円前後の価格設定でLAVIEはもっさり動作でゲーム不可、GALLERIA XFは超速CPU&GPUでゲーミングPCでも上位のスペック。
※他の構成パーツに違いがあるため一概に比べられるものではありません。あくまで記者の主観です。
代表的なBTOメーカー
BTOメーカーは大小問わず数多く存在しますが、ここでは国内生産でアフターフォローの水準が高い1社を紹介します。
ドスパラ
ゲーミングPC『GALLERIAシリーズ』を展開する国内BTOメーカーの最大手がドスパラ(サードウェーブ)です。
ゲーミングPCを展開するBTOメーカーの中ではPC本体の装飾が少なく地味めですが、その分ゲーミング性能に対するコスパが高く、ゲーミングPC初心者~上級者まで幅広くおすすめ出来るメーカーです。
どこで買うかに迷ったらとりあえずドスパラを選んでおけば間違いありません。

ノートPCや装飾過多のゲーミングPCはスペック以上に価格が高い
最後にゲーミングPCの注意点を2点。
ノートのゲーミングPCって必要?
これは個人の好みの問題ではあるんですが・・・
正直、ガッツリPCゲームをプレイするならマウスやキーボードなどの入力デバイス、デスク環境など多くの要素にこだわって厳選してくことになります。
さらにオンライン安定接続のためにはネット回線は有線接続が大前提になります。
なので持ち運び前提のノートPCってゲーミング用途には向いていないんじゃないでしょうか・・・。と個人的には思います。
価格面でも、小型化の代償としてノートPCというだけで跳ね上がりますしね。
LEDでピッカピカのゲーミングデバイスが流行ってますが・・・

2018年以降、ゲーミングPCに特化したBTOメーカーが数多く乱立し群雄割拠の様相を呈しています。
が、その多くは『LED装飾でピカピカしててカッコいい=ゲーミングPC』的なコンセプトで差別化を図ろうとしており、過剰な装飾がまんまと価格面に上乗せされています。
LEDピッカピカのPCが好きで納得して買う分には問題ないのですが、価格と性能面でのバランスをあまり理解せずに割高なゲーミングPCを買ってしまう危険性もあるので注意が必要です。
私の知る限り、上記で紹介した『ドスパラ』がもっとも地味(余計な装飾の価格上乗せが無い)で、性能に直結した価格帯の商品を展開しています。
他社のゲーミングPCを検討する際も、同じスペック、同じパーツ構成のGALLERIAやG-Tuneと比較してどの程度割高なのかを把握して購入するようにしましょう。
