プロゲーマーやゲーム実況者が憧れの職業に名を連ねるようになり、PCゲームに興味を持つ年齢もかなり下がってきているのではないでしょうか。
そして「ゲーミングPCが欲しい」と子供にねだられたとき、親として充分な知識が無く困っている方も多いと思います。
この記事では子を持つゲーム実況者である私が、ゲーミングPC初心者&保護者向けに基本的な知識(個人的な見解)を書いていきます。
そもそもなぜPCでゲーム?
日本ではゲーム機と言えばNintendo SwitchやPlaystationを指しますが、世界基準で言えばゲームの本流はPCです。
数十年前は日本はゲーム大国でしたが、CS機(コンシューマー機/家庭用ゲーム機のこと)に特化してガラパゴス化してしまったためPCゲーム文化としては取り残され、ゲーム後進国となってしまいました。
当然昨今のブームであるeスポーツの本流もPCゲームであり、ゲーム実況をするにしても流行の主体はPCです。
apexもFortniteもCS機に移植はしていますが競技シーンはPC、Valorantも当然PC。
そのため、ちゃんとゲームにハマって収益化や職業化を目指すなら避けて通れないのがPCゲームであり、ゲーミングPCであると思って間違いありません。
ゲーミングPCって何?
ゲーミングPCに明確な定義はありません。
わかりやすく言い換えるなら「ゲームが出来るスペックのPC」です。
基本的には処理能力に優れたCPUと描画能力に優れたGPUを備え、幅広いジャンルのゲームをプレイできるスペックのPC=ゲーミングPCということ。
(具体例は文末で紹介します。)
もっと単純に言えば「一定程度性能が良いPC」なので、ゲームに限らず仕事にでもなんにでも役に立つPCとも言えます。
「ゲーミングPCだから○○は出来ない」といったデメリットはありません。
子供にゲーミングPCは必要?
個人的には必要だと思っています。
これはゲームに限った話ではなく、PCスキルが生きる上で高確率で必要になる時代だから。
例えばタイピングや情報検索といった基本的なスキルに始まり、役所手続きなどの生活インフラ、プログラミングやデザインワークといった専門スキルまで、今時PCを使用しない環境で生きていくことの方が難しいと思います。
「スマホや学校で支給されたタブレットで良いんじゃないの?」というのは大きな間違い。
スマホやタブレットは誰でも扱いやすいように単純化されていますが、そのデメリットとして大きく自由度が削られているため身に付くデジタルスキルも相当量少なくなります。
極端に性能が低いPCの場合も同様ですね。
かの『ひろゆき』氏も「スマホでなんでも出来るというのは間違い。スマホは消費のためのツールであり、クリエイティブを生み出すのはPCである」という旨の発言をしています。
たかがゲームと侮るなかれ。
ゲームをきっかけにPCに興味を持ち、PCを扱える知識やスキルが身に付くだけでもかなり大きな意味があると思います。
ゲーミングPCってどうやって選ぶの?どこで買うの?
初心者はBTOパソコンから始めるのが最も適切だと思います。
BTOとはBuild to Orderの略で、PCショップが必要な市販パーツなどを組み立てて完成させたパソコンを指します。
ショップ製パソコンとも呼びます。
不必要なソフトがインストールされておらず、パーツ単位でカスタムオーダーできるためスペックも細かく調整出来、販売価格が安く抑えられるのが最大の特徴です。
逆に富士通やSONY、NECなどのメーカーから販売されているパソコンをメーカー製パソコンと呼びますが、これらは買ってはいけないパソコンです。
不要なソフトや独自のカスタム機能などが盛り込まれている分販売価格が高く、同じ価格帯でもスペック面で大きく劣る場合がほとんどです。
BTOショップも多数存在しますが、ゲーミングPC初心者なら国内最大手の「ドスパラ」が利用しやすいと思います。
価格、アフターフォローなどいろいろな面で安心できるのでおすすめです。
いくらくらいのゲーミングPCを選べば良いの?
BTOパソコンを購入する場合は、基本的にGPU(グラフィックボード)を基準にすれば問題ありません。
グラフィックボードに合わせてその他のパーツはショップ側で選定したものになっているため、相性やスペックバランスまで考えられて組み上げられているということですね。
グラフィックボードは大きく分けるとNVIDIA(RTX/GTX)とAMD(RADEON)の2社から選ぶことになりますが、シェアが大きいNVIDIAを選ぶのがまずは定石でしょう。
ここまでくればあとは予算と狙うスペックとの兼ね合いになりますが、初めてのゲーミングPCで且つ使用者が中学生前後の年齢なら、2021年12月時点では個人的にはGTX1660(orSUPERorTi)あたりがおすすめです。
▶GTX1660Ti搭載PC GALLERIA RM5C-G60T
BTOショップでだいたい12~15万円くらいの価格帯。
これよりも性能が低い場合は特に3Dゲームタイトルで「性能不足でプレイできない」というケースが増えてきます。
なので、一通りを不自由なく経験するためには最低でもGTX1660あたりを目安にするのが良いんじゃないかと。
もしも予算に余裕があるならもっと上のモデルを狙うのもアリですが、基本的には「より綺麗に」「よりスムーズに」プレイできるという違いはあれどプレイできるゲームタイトルはそこまで変わりません。
PCゲームってどこで買うの?
まずはPCゲームの取り扱い数、利用者数で最も大手となる「Steam」を利用してみましょう。
ゲームソフトをオンラインで購入しダウンロード、プレイすることが可能です。
CS機向けタイトルに比べて一本一本のソフトの価格が安いことが多く、万が一の場合の返品などサービス面も充実しているので安心して利用できます。
子供のPC利用状況は管理できる?
勝手に目の届かないところで不適切なサイトを見ていたりしないか心配。という場合におすすめなのは、デスクトップPCをリビングなどの目が届く場所に設置すること。
ある程度信頼できる年齢に達するまでは、アナログな方法ですが効果絶大です。
ノートPCだと簡単に持ち歩けてしまいますし、そもそもゲームを真剣にやるならデスクトップPCの方が向いています。
買うなら絶対にデスクトップPCを。
また、子供のMicrosoftアカウントをファミリーとして自分のアカウントに紐づけ、自分を管理者とすることで利用時間などのログを確認することができるようになります。
自分が仕事で目を離すことなどがあっても後である程度利用状況を確認できるので安心でしょう。
なお、PCゲームにも課金要素が備わっていることが多々あるため、決裁権限は絶対に与えないようにしましょう。