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【2022年のPC選び】マザーボードから考えるIntel Core or AMD Ryzenという究極の選択

PCを選ぶ上で長年ユーザーを悩ませてきた『Intel or AMD』問題。
本稿では「ハイエンド至上主義のPCマニア目線」ではなく、「実用性重視のミドルスペック」目線で2022年の両CPUの動向と選び方をザックリ解説していきます。

細かいスペックを並べ立てられてもピンとこない方、なんとなく全体感として把握したい方に向けた記事であることをご理解の上お読みください。

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Intel or AMD問題は2022年に新ステージへ

2016年にAMD Ryzenシリーズが世に出て以降、ここ5年間のマルチスレッドCPU市場はRyzenが性能アップと共にIntelのシェアを食い荒らしていく下剋上の歴史となりました。

極めつけはAMDのプロセスルール7nm(簡単に言えばCPU回路設計上の最小サイズ、小さいほうがエラい)がもたらした高性能省電力化で、コスパに優れたAMD Ryzen 5000シリーズはIntelの追随を許さないひとつの完成形といっても良いほど優れたCPUとなりました。

そして2021年末〜2022年にかけて、次世代CPUとも言うべき技術革新をもってシェア争いは新ステージへ移行することになります。

2021年末に発売済みのIntel 第12世代Coreは用途の違う多種コア搭載CPU、2022年春発売予定のAMD Ryzen 7 5800X3DはCPU Dieを重ねた多層構造キャッシュ、2022年末発売予定のRyzen7000番台は5nmプロセスのZen4アーキテクチャと、これまでにない構造のCPUがその性能を争うことになります。
さらにRyzen7000番台以降はIntel/AMDのお互いがDDR5メモリに対応することで周辺パーツも巻き込んだ、まさに新たなステージでの殴り合いになることが予測されます。

性能比は未知数

Intel 第12世代Coreはすでに発売済みですが、AMD Ryzenについては多層構造の3D Vキャッシュ搭載CPU(Ryzen7 5800X3D)を2022年春に、5nmプロセスのRyzen7000番台を2022年末に発売予定としており未だその性能は未知数です。(2022年1月現在)

さらには世界的な半導体不足により、発売後も希望通りに入手できる保証はありません。

では、2022年にPCの買い替えを検討している場合はどのように備えておきべきか。
これについて考えていきましょう。

「第12世代Core」対「Ryzen7000番台」ならRyzenか

2022年末まで待ってRyzen7000番台を候補に入れるのであれば、性能の優劣がわからない現状ではトータルコストで有利になりそうなRyzen推しで考えています。

というのも、Intelはこれまで対応するマザーボードのソケット形状(対応していないとそもそも使用できない類のもの)を2世代毎に更新してきました。
これに比べてAMDは、ひとつのソケット形状を長く何代ものCPUに渡って使用することが出来るように統一規格として製品展開をしています。

現に、現行のAMD AM4ソケットはRyzenシリーズと共に世に出てからすでに第4世代Ryzenまで継続対応(UEFI、BIOS更新は必要)しており、新たにRyzen7000番台からは新形状のAM5に刷新されますが、これについてもAM4同様に長寿命展開をしていくことをCEOが明言しています。

第12世代CoreもしくはRyzen7000番台どちらにしても、導入する場合は必ず新規格のマザーボードの購入がマスト。
であれば、購入後長期運用した場合のCPU載せ替え時のコストまで見据えるならばAMDを選んでおいたほうがトータルコストが安くなると考えて良いのではないでしょうか。

せっかくのDDR5対応CPUなのでマザーボードもDDR5対応製品を選び、長期運用を見越して使い倒していきたいところです。

Ryzen7000番台まで待てないなら現行所有パーツを参考に

2022年末予定のRyzen7000番台までは待てない、という場合はIntel第12世代Coreと3D V-cacheを搭載したRyzen7 5800X3Dとの比較になります。

Ryzen7 5800X3Dは大容量キャッシュを搭載することでその性能はRyzen9 5900Xと同等以上?との噂もありますが、もうひとつ注目すべき点は現行のAM4ソケットに対応しているというところです。
(BIOS/UEFI更新は必要)(対応製品の詳細は各メーカーHPへ)

もしも現在手元にAM4ソケットのマザーボードを所有しているなら乗り換えコストはIntel第12世代Coreよりも格段に安く済むことになり、ひとまずはRyzenの3D V-cacheの性能を試しつつ新製品の動向を様子見することが出来ます。

なおIntel第12世代CoreのようにDDR4orDDR5の選択肢がある場合は、個人的には乗り換えコスト増でもDDR5を選ぶことを推します。
というのもDDR4とDDR5はソケット形状に互換性がないため、対応するマザーボード自体が別物になってしまいます。
一旦はDDR4で・・・と考えても結局DDR5に乗り換える時点で新たにマザーボードごと買い換える必要が出てきてしまっては大幅なコスト増になってしまう点は要注意です。

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AMD公式 2022年1月4日ニュース

新製品にこだわらないなら現行モデルでも数年は余裕で使える

ここまでは2021年〜2022年に予定されている新CPUをベースに考察してきましたが、ぶっちゃけ新製品に強いこだわりが無いなら現行のIntel第11世代Core、もしくはRyzen5000番台CPUでもゲーミング用途に必要充分な性能を持っています。

開発の都合上はハードウェアがまず進化し、後追いでソフトウェアがハードウェアの性能を無駄なく使えるように進化していきます。
そのため、実際に新CPU製品群の本当の実力がゲーム用途で発揮されるのはおそらく2〜3年後。
むしろそれまでは、大きく構造を変えたCPU製品群の壮大なデバッグ期間と捉えることも出来るでしょう。

であれば、大きく基本構造を変更する直前の第11世代CoreおよびRyzen5000番台は既存構造の集大成と言えるモデルであり、安定性や周辺パーツの充実度からいっても2〜3年はなんの不満もなく使い続けられるでしょう。
さらに言えば新製品の影響で価格が下がり、超お買い得世代としてロングランヒットモデルとなる可能性も充分にあります。

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