2020/12/02、NVIDIA GEFORCEシリーズよりRTX3060Tiが発売されました。
この記事ではRTX3070ユーザーである私が、当面の間ミドルスペックゲーミングPCの覇権を握るであろうRTX3060Tiの性能、コスパ、さらにおすすめのRTX3060Ti搭載ゲーミングPCについて触れていきます。
RTX3060Tiのスペック比較
まずはRTX3060Tiと同じくミドルスペック帯の2060SUPER、3070との代表的なスペック、価格を比較します。
RTX2060SUPER | RTX3060Ti | RTX3070 | |
CUDAコア | 2176 | 4866 | 5888 |
ブーストクロック | 1.65GHz | 1.67GHz | 1.73GHz |
ベースクロック | 1.47GHz | 1.41GHz | 1.50GHz |
標準メモリ構成 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 256ビット | 256ビット | 256ビット |
標準ディスプレイコネクタ | DisplayPort HDMI DVI-DL | HDMI 2.1 DisplayPort 1.4a x3 | HDMI 2.1 DisplayPort 1.4a x3 |
GPU電力 | 175w | 200w | 220w |
システム電力要件 | 550w (Core i7 3.2GHzの場合) | 600w (Core i9-10900Kの場合) | 650w (Core i9-10900Kの場合) |
価格(税込) (2020/12/02時点) | ¥45,000~66,000 | ¥55,000~68,000 | ¥68,000~80,000 |
RTX2060SUPERとの比較では、価格帯の近い新旧モデルによるスペックの大幅な違いが容易に読み取れます。
CUDAコア数では倍以上の開きがあり基本的な設計面でも1世代の進化の開きがある以上、もはやRTX2000シリーズを今から購入する必要性はないと言っていいでしょう。
RTX3070との比較では、数値上は大きな開きはないのでここだけで違いを言及するのは難しいですが、この小さなスペック差が10,000以上ある価格差とどうバランスするかによって評価が変わってくるでしょう。
で、正直この情報だけではRTX3060Tiがどれだけコスパがぶっ壊れているのかがわかりづらいので次の比較に行きましょう。
RTX3060TiとRTX2080SUPERの比較で真価がわかる
こちらの画像はNVIDIA公式で発表された比較グラフです。

ここで比較対象となっているのはRTX2060SUPERに加え、前世代のハイエンド帯となるRTX2080SUPER。
ザックリ読み取ると、RTX3060TiはRTX2060SUPERの概ね1.4倍以上の性能を有し、さらにRTX2080SUPERを上回る性能を実現しているということが言えます。
で、ここで価格も含めた比較を簡単にしてみましょう。
性能序列 | RTX2060 SUPER | < | RTX2080 SUPER | < | RTX3060Ti |
価格 | ¥45,000~66,000 | < | ¥95,000~113,000 | > | ¥55,000~68,000 |
これで一目瞭然ですね。
RTX3060Tiは前世代のハイエンドである2080SUPER以上の性能を持ちながら半額程度の価格設定ということになります。
まさにぶっ壊れコスパ。
RTX3060TiとRTX3070の比較で結論に至る
実は前世代モデルとの比較という点ではRTX3070も大きく話題となりました。
その時の画像がこちら。

RTX3070はRTX2070の1.5倍以上の性能を持ち、前世代トップエンドモデルのRTX2080Tiに匹敵する、という意図の公式画像です。
で、価格差の面でもRTX3070はRTX2080Tiの約半値。
ここまで見ればRTX3060Tiの評価と同じようにRTX3070のコスパがぶっ壊れているのがわかりますが、では直接比べてみるとどうなるでしょうか。

こちらは各モデルの性能比較グラフにRTX3060Tiの予測を書き足したものです。
RTX2080SUPER<RTX3060Ti<RTX3070という序列は覆らないため、性能としてはこの2モデルの間の狭い範囲に落ち着くでしょう。
で、価格差は一番最初に述べたようにこのようになっています。
モデル | RTX3060Ti | RTX3070 |
価格 | ¥55,000~68,000 | ¥68,000~80,000 |
さて、どう感じるでしょうか。
正直性能差の面では、どちらも前世代モデルのハイエンドクラス相当で大差なし。
であれば、¥10,000以上安いRTX3060Tiの方が魅力的に感じませんか?
実際RTX3070を使用している感想として、ゲーム全般及び動画編集や配信をこなしていてもまったく不満、不足を感じません。
それもそのはず、ぶっちゃけ2080クラスのグラボでゲームがカクつく事なんてイメージできませんよね?
それと同じことが3070でも3060Tiでも言えるんです。
現行のゲームをフルHD1080pでプレイしている限り、不足なんて感じるはずもないんです。
さらに言えば、4Kでのゲームプレイを視野に入れるなら3070、3060Tiのどちらもちょっと性能不足感があり、4Kでのゲームプレイを前提として考えるならRTX3080やRTX3090を買うべきです。
ということは、3060Tiと3070は性能も用途もほぼ同じでターゲットが被っているということなんです。
だったら安い方買うでしょ?
RTX3060Ti搭載のおすすめゲーミングPC
ということで、RTX3060Ti搭載ゲーミングPCのおすすめについて考えていきましょう。
まずCPUについてはRyzen5 3600 ~ Ryzen5 5600Xあたりを候補として考えるのがいいでしょう。
この組み合わせであればCPUがボトルネックとなってRTX3060Tiの性能を引き出せないということはまずありません。
もっとケチるのであればRyzen5 3500でも良し。ぶっちゃけコスパ最強です。
(CPU処理量が多いゲームだとパワー不足を感じることもありますが)
あとは、ゲームと同時に録画や配信を行うのであればCPUを盛り目(~Ryzen5 5600X)に。
ゲームプレイ時に他のアプリを使用しないのであればCPUを節約目(Ryzen5 3500~)に。
と考えれば問題ありません。
BTOメーカーのゲーミングPCではCPUにRyzen7をチョイスしているモデルも多くみられますが、私の所感及びベンチマーク結果から言えばRyzen5で全く不足ないと思いますよ。
RTX3060Ti(RTX3060)搭載ゲーミングPC
モデル名 | CPU | 価格 |
GALLERIA RM5R-R36(ドスパラ) | Ryzen5 3600 | ¥169,980 |
G-GEAR GA5A-F204/T(TSUKUMO) | Ryzen5 5600X | ¥164,800 |
GALLERIA XA7R-R36(ドスパラ) | Ryzen7 3700X | ¥189,979 |
GALLERIA ZA7R-R36(ドスパラ) | Ryzen7 3700X | ¥184,980 |