ゲーム実況初心者へ向けて
これからゲーム実況を始めてみたい方や収益化が出来ずに伸び悩んでいている方へ、弱小ながら現役ゲーム実況者である私がゲーム実況の現実をお話します。
ちなみに私は2021年現在、マインクラフト統合版をメインにゲーム実況をしています。
Youtube登録者数は約25,000人。その他ゲーム関係で展開しているメディアはOPENREC(ライブ配信)、ブログ(これ)。
収益額の公開はしませんが、サボらずに動画投稿をちゃんと続ければゲーム実況だけでもギリギリ生活できるかも?くらい。まぁサボりますがw
ざっくりとした収益比率や時間効率は記事の最後の方に書いときます。
動画投稿とライブ配信の特性
これからゲーム実況を始めようと思った時に、どんなスタンスで、どんなメディアで活動を始めるかを悩む方は多いと思います。
また、深く考えずに始めてみたけど伸び悩んでいる、という方も多いでしょう。
「ライブ配信をしていますが視聴者数が伸びません。」
「動画投稿をしていますが視聴回数が伸びません。」
という声もよく聞きますし、実際、公開から何日経っても視聴回数が1〜2回の動画や、同時視聴者数が2〜3人のライブ配信も見かけます。
では各発信メディアにはどんな特性があるのか、軽く説明していきます。
動画投稿(Youtube)の特性
動画投稿といえばYoutube。
完全にYoutube一強のジャンルなので、それ以外の弱小メディアは検討に入れる必要はありません。
動画投稿の特性は「検索需要」
動画投稿の特性はなんと言っても「検索需要」です。
例えば何かの動画が見たい時、まずワード検索しますよね。
「マインクラフト アイアンゴーレムトラップ 作り方」みたいな感じで。
この「何かの情報を得るためのワード検索」があなたの動画に視聴者がたどり着く第一の導線であり、チャンネルを伸ばす最大の特性です。
固定の視聴者が付けば視聴回数のベースは上がっていきますしバズればオススメ動画に載る機会も増えますが、それはあくまである程度の人気が出てからの話。
衝撃的なサムネやクリックしたくなるタイトルも効果的ですが、これもあくまで視聴者の画面にあなたの動画が表示された後の問題であり、まずは誰かに知ってもらうための「検索需要」が動画に求められる第一の条件だということを知っておきましょう。
ライブ配信(YoutubeLive,Twitch,Mildom,Openrec等)の特性
ライブ配信に特化したサービスは、ゲームに特化したものだけでも多数あります。
世界的シェアを誇るものだと代表格がTwitch、次いでYoutubeLive。
日本で主流のものだとMildomやOpenrecが挙げられます。
ライブ配信の特性は「ファン需要」
ライブ配信は「情報」を共有する目的と言うよりも「時間」を共有する目的で利用されます。
言い換えるなら「ファン需要」といってもいいでしょう。
ピンポイントで「〇〇が知りたい」というよりも、「〇〇さんがゲームしている様子が見たい」「〇〇の世界ランカーのプレイが見たい」といった感じ。
なので検索需要はほとんど存在せず、実況者のネームバリューや「プロゲーマー」「世界〇〇位」などの肩書が新規視聴者獲得の入り口になることが多いでしょう。
そして現実的には有名実況者にはさらに視聴者が集まりやすく、無名実況者が新規を獲得するのは困難であるという特性もありますね。
収益化は実績を評価されてから
各メディアによって収益化の条件は違います。
例えばYoutubeなら「登録者1000人以上/直近一年の再生時間4000時間」。
ライブ配信系のメディアでは「審査」という名目で詳細な条件が明かされないことがほとんどですが、一定の実績、知名度があれば審査を通過できる可能性がぐっと高まります。
なお、日本でゲーム実況者としての実績を作るならYoutubeが一番確実です。
誰もが知っている最大手のサービスにおいて一定以上の成績を収めていることが信頼につながり、他のメディアでの収益化を申請する場合も「Youtube登録者〇〇万人」という肩書が大きくプラスに働くことになります。
動画投稿とライブ配信 あなたはどっちに向いている?
一定の実績を作るためにも自分の適性にあったメディアを選び、活動を開始しましょう。
で、自分がどっちに向いているかはメインとなるゲームタイトルや実況ジャンルによって異なります。
攻略情報や新作情報系の実況なら動画投稿
ゲームジャンル、ゲームタイトルに係わらず攻略や新作タイトルレビューなどの情報発信をしたいなら動画投稿をするべきです。
Youtubeでの検索需要を意識した内容とタイトル、10分程度の短い動画で的確に情報を伝えましょう。
自慢の超絶プレイを発信したいなら選択肢は2つある
例えば自分が日本やアジア、世界レベルのランカーであるなら発信のスタイルは動画投稿でもライブ配信でもどちらでも可能でしょう。
視聴者が驚くような超絶プレイを連続して繰り出せるスキルがあるならダラダラとランクマッチをプレイしているだけでも見ごたえのある配信が出来ます。
タイトルで「世界〇〇位のランクマッチ」などの付加価値を付けてあげれば自然と視聴者は増えていく可能性があります。
ただし、プレイが上手いだけではすぐに飽きられてしまうのでリピーターを獲得するには配信を盛り上げるトークスキルも同時に身につける必要があるでしょう。
トークスキルに自身がない場合は厳選したプレイ動画を投稿するという選択肢もあります。
このときの注意点は動画の切り口。
「上手い動画」と言うだけでは検索需要を満たせないので視聴回数は増えませんが、「〇〇討伐最速クリアのための装備構成」「ダブハンを取るための立ち回り解説」など、視聴者が検索しそうなワードに絡めてプレイ動画に解説を付加するだけで立派な情報発信動画になります。
トークに自身がなくても解説部分を別撮りにすれば何度でも取り直せるので、クオリティの高い動画に仕上げることが可能です。
ワチャワチャ楽しい系のジャンルを狙ってはいけない
もっとも勘違いしがちなのは「ひとりorフレンドと楽しくプレイしているだけ」系の動画&配信。
そもそもお笑い芸人の方など一芸に秀でた人材がゲーム実況の世界にも入り込んできている今の市場では、素人が楽しげにゲームをしているだけでは全く需要がありません。
仮に素人ながらプロ顔負けのトークスキルがあったとしても、そもそも無名の実況者の動画や配信にどうやって視聴者が辿り着くのでしょう。
中には楽しげにゲームをしているだけで人気を博している実況者さんもいらっしゃいますが、彼らはライバルの少ない実況黎明期にファンを獲得した勝ち組であり、だれでも発信できてしまう今の時代にゼロスタートであの位置に到達するのはほぼ不可能です。
そもそものユーザー数が桁違い
Youtubeで動画を見ているユーザーと、ライブ配信サイトで配信を見ているユーザーの数には天と地ほどの差があります。
ということは、同じクオリティの発信をした場合にも食いついてくれる視聴者の数には大きな開きがあるということ。
実際、新規視聴者はYoutubeで獲得し、興味を持ってくれた視聴者をライブ配信へ誘導するというのが鉄板の視聴者獲得ルートなので、基本的にはYoutubeメインで考えるのが正解です。
誰が何を求めて検索し、自分の実況に辿り着くのか。
この点をしっかりと考えて自分が戦うフィールドを選択しましょう。
ライブ配信は動画投稿よりも儲かりにくい
収益化後の話で言えば、弱小実況者にとってはライブ配信はぶっちゃけ儲かりません。
これは2021年現在の日本のゲーム配信サイトとして代表的なMildomとOPENRECに関する実感の話なので他の環境には当てはまらないかもしれません。そのつもりで聞いてください。
MildomもOPENRECも儲かるラインはだいたい一緒
両サイトに共通する収益化構造として、配信者には複数の段階があります。
コレを簡単に表すと
- 報酬権限なし
- 報酬権限あり
- 専属契約
といった感じ。
「報酬権限なし」は収益化の審査が通らなかった人なので広告収入もなし。
「報酬権限あり」は収益化の審査に通って視聴者数に応じた最低限の広告収入の分配を受けられる状態。
「専属契約」は他の配信サイトでの活動を制限されるが特別な報酬枠を用意された状態。
※実際はサイトによってもっと細かく別れていたりします。
ちなみにYoutubeは動画投稿サイトであり、ライブ配信サイトとは直接的なライバル関係にないのでYoutube活動に関する制限は受けない場合がほとんどです。
(同時配信については各運営に確認してください)
で、食べていけるほどの収入が見えてくるのは「専属契約」から。
「報酬権限あり」にとどまっている程度では頑張っても学生のアルバイトレベルです。
なお、両サイトとも「報酬権限あり」枠にランキング制度を導入したため、表向きは配信者同士の競争を煽ってサイトを活性化するメリットがあります。
上位に食い込めば報酬面でもさらに上が見えてくる。
が、実際は自分の置かれている立ち位置がハッキリと見えてしまうため無理ゲー感を感じてしまう弱小配信者も多いでしょう。(私のように)
何も考えずに「ゲームでお小遣いが貰える^^」と思っていられたほうが幸せだったかも知れませんね。
で、そうこうしているうちにも他のサイトから専属契約で引っこ抜かれてきた有名実況者や可能性を感じて参入してきた中堅配信者で上の層が厚くなり、無理ゲー感はさらに加速していくと。
弱小はYoutubeでしっかり実績を作れ
ではどうするか。
答えはやっぱりYoutubeです。
ライブ配信は基本的に新規の獲得が難しい世界ですが、Youtubeは検索需要をつかめばどんどん伸ばすことが出来ます。
ライブ配信サイト内で少ない椅子を奪い合うより、大きな市場でよりフェアな戦いができるという感覚ですね。
自分の序列、ポジション関係なく再生数に応じた収益を受け取れるため、創意工夫が結果に反映されやすいという言い方が近いかも知れません。
逆に言えば、Youtubeで勝負できないなら他に行っても勝負にならない可能性が圧倒的に高いということ。
ゼロスタートからの実況者キャリアで言えば、Youtubeでがっつり視聴者を獲得してライブ配信サイトからのスカウトを待ったほうが、ライブ配信サイトのランキングを頑張るよりも成功は早いと思いますよ。
収益の比率と時間効率の考え方
どんな活動をするにしても時間は1日24時間しかありません。
各発信方法に関してかかる時間と収益のバランスはしっかり意識しておかないと無駄なことに膨大な時間を費やしてしまうかも知れませんので、そのへんの話を書いておきましょう。
ゲーム実況を収益化する方法
基本的には「動画投稿」「ライブ配信」「ブログ」の3種が一般的かなと思います。
私が行っているのもこの3つ。
で、それぞれの収益の特徴はこんな感じです。
- 動画投稿(Youtube)・・・ちゃんとやればちゃんと儲かる。
投稿に対するレスポンスが早い。 - ライブ配信・・・・・・・単体で考えれば時間の無駄レベル。
趣味と顧客サービスの場。 - ブログ・・・・・・・・・ちゃんと作っておけば知らんうちに儲かる。
ただしレスポンスが遅いので長期スパンでの努力が必要。
※あくまで弱小実況者レベルでのお話。
Youtubeの収益と時間効率
Youtubeに関して言えば、ネタがあってクオリティを上げられればちゃんとお金になります。
が、このクオリティというのが結構厄介で、自分が勝負しようとするジャンルでしっかりと差別化ができるか、他の動画よりも優れた動画を上げられるか、という終わりのない努力が必要になります。
ゲームや情報のジャンルによっても時間効率は違うかも知れませんが、ちゃんと作ろうと思えば10分の動画に付き1〜3日は必要です。
ネタを考えて、嘘がないようにしっかり検証して撮影、そして編集。
さらにはネタが思いつかないスランプ状態に入るともっとペースが落ちることになります。
ちなみにほぼ毎日動画を投稿する実況者さんもいらっしゃいますが、そのために人を雇っている場合もありますし、すでに人気があって多少クオリティを落としても視聴回数には影響が少ない場合もあります。
ゼロスタートの新米や弱小が真似できることではありません。
ライブ配信の収益と時間効率
ライブ配信は有名実況者になれればかなり美味しいと思います。
動画投稿が事前準備〜製作期間が必要なのに対して、ライブ配信はその場のプレイだけでコンテンツ化が成立しますから。
なので時間効率という意味では無限大ですが、逆にいえば弱小実況者には夢も希望もないレベルで無限大ですw
「Youtubeで有名になる」「プロゲーマーになる」「世界ランカーになる」などの肩書ができるまでは他で頑張ったほうがいいでしょう。
ブログの収益と時間効率
ブログは育てるのがとても大変で長い時間がかかります。
が、うまく育てばほっといても収益が発生します。
googleの広告収入やアフィリエイト広告などマネタイズの方法は多々あるので、しっかりと長期計画で組み立てれば結構強い後ろ盾になりますよ。
コンテンツに対するレスポンスが最も遅い反面、コンテンツひとつあたりの賞味期限はYoutubeの動画よりも長い傾向にあると思います。
収益性 | レスポンス | コンテンツ寿命 | |
Youtube動画 | 高 | 早 | 短 |
ライブ配信 | 低〜高 | 激早 | 激短 |
ブログ | 中 | 遅 | 長 |