昨年あたりから日本でも『e-Sports』という言葉が流行り始め、今や空前のe-Sportsバブルを迎えようとしている(と私は思っている)。
現にプロチームが増え、ゲーム周辺産業に名乗りを上げる有名企業も増え、ゲーム業界を取り巻く経済効果は既存のゲームメーカーやプレイヤー以外のところまで大きく広がり始めている。
と同時に、『e-Sportsはスポーツなのか?』っていうサイト記事を目にする機会がココ数か月でちょいちょいあるんだが・・・。
いい加減アホっぽいから止めにしないか?その議論。
『sports』を『スポーツ』と訳すステレオタイプの日本人
そもそも『sport(s)』って英語でしょ?
それをなんの疑いもなく狭義の和製英語である『スポーツ』に置き換えるステレオタイプの老害がこの不毛な議論を喜んでいるように思うんだが。
今の時代、英単語くらいネット辞書で簡単に調べられるんだからちょっと調べてみてくれよ、と。
weblioによると
sport
スポーツ、運動、競技、(学校などの)運動会、競技会、娯楽、楽しみ、冗談、ふざけ、からかい、ふざける、戯れる、遊ぶ、(…を)もてあそぶ、からかう、突然変異を起こす、(…を)見せびらかす、誇って示す、(…に)突然変異を起こさせる
とある。
で、e-Sportsの場合は『競技』あたりの意味で捉えるのが自然で、何の疑問も浮かばないわけだ。
そしてこのくらいの事なら、ゲームをするかしないかは置いといても若い人なら感覚で「sportsにはもう少し広い意味や解釈もあるんだろうな」と推測して不毛な議論には発展しないわけだ。
それなのに、わざわざ『スポーツとは体を動かす運動のことだ!ゲームがスポーツなんておかしいだろ!』という恥ずかしい主張を、恥じらいもなくメディアに載せてしまうアホが後を絶たない。
そしてそんな記事を読む度に思う。
おかしいのはどっちだ?と。
まぁ最近はタイトルの時点でお察しなので、わざわざサイトを開いて文章を読む気すら起きないわけだが。
もっと柔軟性を身に着けてくれ
こういう話をすると「古い人間はそもそも満足な英語教育すら受けていないから」という理由も聞こえてきそうな気がする。
まぁそれもこの不毛な議論の原因だとは思うが・・・。
でももっと根っこの話をするなら、『柔軟性』の話なんじゃないかと。
だって、「自分が持っている知識が絶対である」っていう前提で物事を考えるからこういう議論が出るわけでね。
真っ当な柔軟性を持っているなら、まず「英語圏でe-Sportsと呼ばれているなら『sport』という単語には自分の知らないニュアンスもあるんだろうな」と考えるのが普通だろうと。
そしてこういう柔軟性を持ち合わせていないステレオタイプの人間が、ゲームに限らず新しい文化全般を『まず否定』するんだろうなと思わずにはいられない。
願わくば、趣味のゲームをずっと愛し続ける柔軟な大人になっていきたいと思う。