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【HS-VE300】ELECOMのゲーミングイヤホンを自費購入したので忖度なしで正直にレビューします

ゲーミングデバイス

ELECOMのゲーミングイヤホン『VE300』を自費で購入したので「1万円以下で買えるリーズナブルなイヤホン」目線で正直にレビューします。

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ELECOM HS-VE300とは

ELECOM(エレコム)のゲーミングブランド「Vcustom」名義で2024年7月に発売されたゲーミングイヤホン。

ブームマイク付きの「VE300M」とマイク無しの「VE300」の2モデルが存在します。
(今回購入&レビューするのはマイク無しのVE300)

ELECOM HS-VE300 仕様

HS-VE300の仕様諸元
※右は比較に使用したintime 碧(SORA)-Light。主観ですが1万円以下のイヤホンで今のところNo.1。

ELECOM HS-VE300
(\7981)
intime 碧(SORA)-Light(2019Edition)
(\4599)
インターフェースφ3.5mm3極ステレオミニプラグ3.5mmステレオプラグ
ドライバーユニットφ10mmダイナミック型ハイブリッド型2Way
(VST+φ10mmダイナミック)
周波数帯域20~20,000Hz20~40,000Hz
インピーダンス16Ω22Ω
感度102dB/mW
装着方式カナル型イヤホンタイプカナル型
ケーブル長約1.5m1.2m
外形寸法幅約15mm×奥行約28mm×高さ約18mm ※ケーブル含まず
重量約6g ※ケーブル・付属マイク含まず
価格はamazonで2024年7月時点

ELECOM HS-VE300 画像と特徴

かなり気合の入ったパッケージ。
内容物は「イヤホン本体+ケーブル」「イヤーピース(S,M,L,XL)」「ポーチ」「Vcustomステッカー」。

回転機構

イヤホン本体の一部を回転させることで「通常掛け」だけではなく「耳掛け」にも対応。

リケーブル対応撚り線ケーブル

断線しづらい&軟らかい撚り線ケーブルを採用。
イヤホン本体からケーブルを取り外すことができ、MMCXリケーブルに対応する。

ELECOM HS-VE300 特性

メーカーの受け売りですが…

原音に近い正確さを重視した“V custom Accurate Driver”

“V custom Accurate Driver”では、ガンシューティング系ゲーム(FPS)におけるゲーム音の周波数特性を解析し、敵の足音などの重要音が多数含まれる中音域(2000~5000Hz)に着目。
従来のドライバーでは低減されてきた中音域を強調しながら、全体の音圧をフラットにバランスよく届けます。
スーパーエンプラ素材であるPEIの材質を採用したことで、中音域はクリアでありながら角の取れた響きに。音量を上げても銃声などの音が耳に刺さらず快適にプレイを楽しめます。

だそうです。
要するに、足音などのプレイ上重要な音が聞き取りやすいようにチューニングされている、とのこと。

ELECOM HS-VE300 レビュー

ここからは筆者の主観によるレビューです。

見た目

地味です。

パッケージは無駄に豪華ですが、イヤホン自体は黒/シルバーで飾りっ気のない地味な見た目。全体的にプラっぽい質感で高級感はありません。

フィット感

通常掛けも耳掛けもとても良い。
ケーブルの長さも◎。

2パターンの掛け方を選べる上にイヤホン本体が軽いのでどちらの掛け方でもかなり収まりが良い。イヤーピースだけではなく黒い丸いとこが耳に収まって支えてくれるので、固定のためだけに無理に大きめのイヤーピースを選んで耳に押し込むような不自然さが無いのが良い。

撚り線ケーブルは柔らかいのでイヤホン本体に変なテンションがかかるようなことが無く、ちょい長めの1.5mなので姿勢の自由度が高いのもかなり快適です。

音質

音楽再生

高音が硬い。
低音~中音は自然で良いが、欲を言えばもう少し粒立ち感が欲しい。

エージング前だから、という理由もあるかも知れないが高音の硬さが目立ちます。ハイハットのアタック感が結構強めに主張していて、シンバルの響きも粗めに残るので全体的に高音域が少し強いのかも。

低~中音域は程よく自然で〇。バランスよく鳴っていて女性ボーカルも男性ボーカルもかなり効きやすい。音全体が程よく馴染むマイルド感はありますが、欲を言えば全体的にもう少し音の粒立ち感とキレが欲しい。碧(SORA)-Lightは全ての音が自然で尖ることなくそれでいて独立して聞き分け可能なのに対し、VE300はそれぞれの音の立ち上がりがわずかに弱い印象を受けます。

ゲームプレイ

音の定位感がかなりわかりやすい。
自分の銃声などの近い音が強すぎないのも〇。

※Escape from Tarkovをプレイした感想です。なるべくイコール条件で比較したかったのでプレイを録画して同じシーンを2つのイヤホンで繰り返し聴き比べ。

足音や遠くの銃声などの”聴きたい音”がちゃんと聞き取りやすく、足音の定位や地形による足音の変化もわかりやすいのでかなり好印象。

さらに自分の銃声などの”近くて大きい音”が強すぎないので音にビビらずに音量を上げやすい。音楽再生では全体的にわずかにマイルドに感じた特性がFPSだとちょうど良いのかも。

比較して碧Lightは中音域に厚みと迫力があって良いが、FPSプレイだと近い音がちゃんと近くてデカいので自分の銃声が強すぎてちょっと音量を上げづらい感じ。

ただしVE300の高音の硬さはFPSでもそのままで、草ズレやガラス割れの音が若干耳に刺さります。ここだけは音楽でもゲームでも共通の欠点。エージングが進んで角がとれてくれれば良いが…。

ちなみにケーブルの長さと柔らかさはゲームプレイ中の姿勢の自由度も高めてくれます。さらにイヤホン自体の軽さとホールド感もかなり良好で、長時間プレイに向いてるようです。

VE300 総評

思ったよりかなり良い。86点。

※あくまで「1万円以下のリーズナブルなイヤホン」と言う前提です。

VE300はこれまで不動の個人的リーズナブルイヤホン圧倒的1位に輝いていたintime 碧-Lightの座を初めて脅かすイヤホンかも(ゲーム用途のみ)。という評価です。

音の解像度的には碧-Lightが優勢で音楽再生に於いては絶対的に碧-Lightが好み。そもそも碧-Lightはゲーム用ではないですし。ハイレゾ対応ですし。

で、FPSゲームプレイに関してはVE300のバランスの良さと適度なマイルドさがマッチして甲乙つけがたい印象です。重要な中音域の音質に関しては特に欠点を感じず、かといって抜群に優れているという感じも無いが、適度にマイルドなので音量大きめで使えるという点でプラス評価。

高音が硬いのは結構なマイナス点ですが、使い込むうちに鳴りが改善するor耳が慣れる可能性もありますし。それよりも1.5mケーブルの自由度と耳へのフィット感が今のところメリットとして勝っているのでもーちょい使って変化を待ちたいと思えるほどには快適。

【追記】
ピンクノイズで6時間エイジングしてみたところ、あくまで個人の感想ですが高音の角は若干ですが取れたような気がします。が、結果として全体のマイルドさが際立って音楽再生ではちょっと物足りない感も。ゲームプレイではその分音量を上げられるのでプラス評価は変わりません。

なお、リケーブル対応といってもMMCXケーブルだけで5000円とかするレベルなので、VE300みたいなリーズナブルな価格帯のイヤホンならよほど気に入ってない限りリケーブルするよりも買い換えるほうが現実的なんじゃないかと思います。

無駄に豪華なパッケージとリケーブル対応を辞めて、浮いたコストでイヤホン本体をもうちょっとグレードアップしてくれたら神イヤホンが爆誕するかも?とも思いますが、マーケティングとしては効果の差が分かりづらい音質向上よりもパッケージの見た目とリケーブル対応というわかりやすい特徴があったほうがゲーマーには売りやすいんでしょうね。

総じて、これまでは5000円以下の碧-Lightが圧倒的に高音質で敵なしだったわけですが、ゲーム用途に限っては約8000円のELECOM HS-VE300がケーブル長とフィット感込みで肉迫する高評価となりました。

高額な一流ガチイヤホンとは比べるまでもありませんが、リーズナブルなゲーミングイヤホンを探しているなら結構おすすめかも知れません。