PCゲームプラットフォームの最大手であるSteamが公開しているハードウェア調査結果をもとに、2023年に売れたグラボを調べました。
2023年10月時点のGPUシェアTOP20
RTX3060がダントツ1位
シェアランキングでダントツの1位はNVIDIA GeForce RTX3060。
RTXシリーズでもエントリー〜ミドルスペック帯の主力を担うモデルで、フルHD環境であればPCゲームのどんなジャンル、タイトルでもひととおりこなせるオールラウンダーな性能と買いやすい価格が魅力のGPUです。
ナンバリングxx60~xx70がランキング上位を独占
TOP20のうち大半をxx60〜xx70番台が占めています。
世代によって性能は異なりますが、xx60〜xx70番台はエントリー〜ミドルスペック帯を担うモデルです。ハイエンドスペック帯となるxx80〜xx90番台は8位のRTX3080のみランクインという結果から、世界のPCゲーマー（Steamユーザー）の多くはハイエンド帯の高額グラボよりも価格と性能のバランスが取れたミドルスペック帯のグラボを選んでいることがわかります。
RTX3000シリーズが根強い人気
2022年11月からRTX4000シリーズの各モデルが順次発売になっていますが、約1年経った2023年末現在でもGPUシェアはRTX3000シリーズが大きくリードしている状況です。
理由として予測できるのは
①RTX4000シリーズは3000シリーズから省電力化の面では進化しているが、性能の面では大きな進化とはならなかった。
②2023年のゲームタイトル要求スペック的に、RTX3000シリーズでも充分に対応できている。
③市場には未だRTX3000シリーズが多く出回り、且つ価格的にも買いやすい。
といった点が挙げられます。
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2023年GPUシェア増加TOP10
RTXのミドルスペック帯が大きくシェアを伸ばす
約1年間のシェア増加率を見ると、RTX3000及びRTX4000シリーズのxx60〜xx70番台がシェアを大きく伸ばしていることがわかります。
またRTX4000シリーズ発売後も3000シリーズの人気は高く、絶対的な高性能よりも価格と性能のバランスを重視するミドルスペック帯ユーザーにとってはRTX3000シリーズのコスパが魅力的であると認識されているのかも知れません。
2023年GPUシェア減少Worst10
GTXシリーズからRTXシリーズへの乗り換えが進む
シェアの減少でワースト1となったGTX1650は、2022年11月時点でGPUシェアトップに鎮座していましたが2023年10月では全体の6位に落ちています。他にもGTX10xx〜GTX16xxモデルが軒並みシェア率を落とし、全体のランキングでも大きく後退しています。
GTXの役割と世代交代
GTXシリーズは2019年に最上位モデルのGTX1660Tiを発売。その後は下位モデルを拡大することでエントリークラス向けGPUとしての役割を担ってきましたが、上位のRTXシリーズとの住み分けのため性能の進化はありませんでした。そして2023年現在では多くのゲームタイトルがRTXシリーズの代名詞であるレイトレーシング機能に対応し、さらにRTX3050を初めとするエントリー向けのRTXシリーズが充実したことにより、機能面で劣るGTXシリーズを選ぶ理由は乏しくなっています。