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【Ryzen5 5600G】メモリDDR4-2666とDDR4-3200で性能は変わる?APUとメモリについて

ゲーミングデバイス

DDR4-2666とDDR4-3200って値段もそんなに違わないけどぶっちゃけ性能差って感じる?という疑問。

APU(グラフィック内蔵CPU)の性能にはメモリの規格による影響が大きいらしいので、実際に最新APUであるRyzen5 5600Gを使用してメモリの規格による性能差を確かめてみました。

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メモリについて

一応メモリについての簡単な説明を。
すでに知っているという方はすっ飛ばしてください。

メモリ

メインメモリとか一時メモリとかいろんな呼び方があります。
基本的にCPUが使用する一時記憶領域のことで、データストレージ(SSDとかHHDとか)とは違い電源を落とすたびにクリアされます。
CPUの処理のために必要なデータを一時的に展開する場所であるため、同時にたくさんの処理を行うほど必要となるメモリ量も増える傾向にあります。
またCPU間で頻繁にデータ転送を行う性質上、転送速度が処理速度に影響を与えます。

VRAM

ビデオメモリとも言い、グラフィック処理用に確保された一時記憶領域を指します。
グラフィックカードに内蔵されており、モデルや性能によって搭載量は異なります。(6GBとか8GBとか12GBとか)
「メモリ」と同じく処理できる情報量に関わるため高性能グラフィックカードほど搭載量が多いもしくは転送速度の速い規格のVRAMを搭載しています。

APUの使用メモリ

APU(グラフィック内蔵CPU)は専用のVRAMを搭載していないため、グラフィック処理にもメインメモリを使用します。
そのためAPUはメモリの規格(転送速度)の影響が比較的強く反映されやすいということらしいです。

メモリの規格

メモリには転送速度の違いを表す規格が定められています。
2021年現在ではJEDEC標準規格に準拠したスタンダードメモリである『DDR4-2666』(データ転送レート:2666MHz)、『DDR4-3200』(データ転送レート:3200MHz)などが主に流通している規格であり、DDR4で3200MHzを超えるものはオーバークロックメモリと呼ばれます。
転送レートが高い=メモリとしての性能が高いということになりますが、オーバークロックメモリは高性能である反面、標準規格とは異なる電圧やクロックタイミングを用いているため組み合わせるパーツによる適合問題や耐久性、発熱などのデメリットを伴うこともあります。

ベンチマーク:Ryzen5 5600G&DDR4-2666/DDR4-3200

ここからようやく本題です。
AMD製の最新APUであるRyzen5 5600Gに2種のDDR4メモリを用いてベンチマークテストを行ってみました。

使用したのはどちらもスタンダードメモリであるDDR4-2666とDDR4-3200の2種。

正直、個人的には性能差をはっきりと体感した覚えがないので価格の安い2666を選びがちなんですが、この際優劣をハッキリさせておこうかなということで。

搭載メモリはどちらも16GB。
メモリ以外のテスト環境は
CPU・・・・・・・Ryzen5 5600G
マザーボード・・・B450M Pro4 (P5.20)
その他電源やストレージなどパーツは全て同一。

CINEBENCH R23

まずはCINEBENCH R23でCPUを計測。

DDR4-3200の方がシングル/マルチ共に低いというまさかの結果ですが・・・
おそらく計測誤差の範囲かと思われます。
性能に大きな差は生まれないという理解で問題ないでしょう。

3D Mark FireStrike

次に、3DMarkからDirectX11のグラフィック機能テストであるFireStrike。

若干ですが、DDR4-3200の方がすべての項目に置いて1~10%程度の性能アップが見込めるようです。

3D Mark TimeSpy

続いて同じく3DMarkからDirectX12のグラフィック機能テストであるTimeSpy。

こちらでもDDR4-3200の方がすべての項目に置いて3~8%程度の性能アップが確認できます。

性能差は微差

簡単な比較の結果、数パーセントの性能差は確かにある
が、ぶっちゃけハッキリと体感できる性能差は無いという印象です。

もっと詳しい検証をすれば違いはあるんでしょうけど、用途によってはメモリの規格をちょっと上げるよりもメモリ搭載量を増やした方が体感できる差が生まれそうですね。

価格差も考慮するならば
「ちょっとでも費用を節約したいならDDR4-2666でOK。」
「たいした差じゃないから良い方にしておきたいならDDR4-3200でOK。」
といった感じでしょうか。

ドスパラでメモリを検索する

オーバークロックメモリならもっと上も狙える

今回はスタンダードメモリでの比較でしたが、オーバークロックメモリと対応するマザーボードを使用すればもっと性能を引き上げることも可能です。

Ryzen5 5600Gを搭載できるコンパクトPCとして人気の高いベアボ―ンキット『X300』を例にすると、『DDR4-3200 16GB』→『DDR4-4000 16GB』に換装することで

CINEBENCH R20計測で+4%
3DMark TimeSpy計測で+22%

の性能アップが見込めることがASRockのページで紹介されています。
ASRock DeskMini X300詳細ページ

ただしPCパーツをオーバークロック環境で使用した場合はメーカーの保証対象から外れることがあるため完全自己責任で行ってください。

ベアボ―ンキットとは最小構成コンパクトサイズで自作ミニPCを組めるキット。ASRock製ベアボ―ン「X300」の場合、ケース、miniSTX規格マザーボード、電源(AC)がセットになっているため対応するAPUとメモリ、ストレージを組み込むだけで80*155*155mmの極小PCを完成させることが出来る。