キャプチャーボード『HD60S』『GV-USB3HD/E』『LIVE GAMER HD 2』まとめてレビュー

  

ゲーム実況、ライブ配信に使用しているキャプチャーボードを、不調が続いていた『elgato HD60S』から『I/Oデータ GV-USB3HD』へ、そして最終的に『AVerMedia LIVE GAMER HD 2』に乗り換えました。

ここでは全キャプボを使用した感想とレビューを書き留めておきます。
ゲーム実況のためにキャプボを購入しようと思っている方の参考になれば幸いです。

 

HD60S

2年半使用してほとんど不満のなかったHD60Sですが、1年ほど前から接続不良による不具合が頻発するようになりました。
それでも実況、配信のメインがPCゲームなので使用頻度自体多いわけではなく、騙し〃使っていたという状況。
しかしながら、2PC配信を始めたことでまたキャプボを酷使する必要が生まれ、接続不良問題が再度浮上したため買い替えとなりました。

HD60S 寸評

HD60Sはキャプチャーボードの中でもかなりメジャーな製品で、ゲーム実況を行う上で標準的な機能は不足なく備えている良品です。

  • 外付けのソフトウェアエンコードタイプ
  • USB3.0接続によるPCへの高速データ転送
  • フルHD 60fps出力対応
  • パススルー出力による遅延のないプレイ環境
  • 付属録画配信ソフトの充実機能(私はOBS派なので使ってませんが)
  • かっこよさげな外観

実際、2年半の使用で機能的に困ることは全くありませんでした。
価格は2020年現在約20,000円(Amazon)なので安くはありませんが、長く使う前提なら損はないでしょう。

接続不良(おそらく個体差)

これは誰にでも起きる不具合というよりはおそらく個体差による不運だと思っていますが、USB3.0ケーブルの接続が頻繁に途切れるようになりました。
USBケーブル側の劣化を疑ってケーブルを別途購入、交換してみましたが、改善しなかったので不具合の元はたぶん本体側のUSBメスコネクタでしょう。
機能自体は全く問題なかっただけにかなり勿体ないですが、保証期間も過ぎていたので素直にあきらめて代替品を探すこに。

残念・・・。

GV-USB3HD/E

HD60Sからの乗り換え先として、信頼性の低い中華製品を除けば2020現在で候補に挙がるのはAVerMediaかI/Oデータくらいでしょうか。
で、価格重視で選んだ結果I/OデータのGV-USB3HD/Eを選択。

GV-USB3HD/E 寸評

キャプチャーボード界隈ではelgatoとAVerMediaが2大メジャー。
競合が少ないせいもあってか製品の価格帯は2~3万円台で高止まりしている印象を受けます。
が、ソフトウェアエンコードのキャプボってぶっちゃけ製品によって機能的に大きな差がつくようなものでもないと思うんですよね。(実際に買う前はそう思ってました・・・。)
エンコードはPC側で行うわけだし、パススルーなんてただの分岐/延長機能だし。

ってことで、ある程度信頼のおけるメーカー製で安いものはないかと探した結果がGV-USB3HD/E
Amazon価格で約15,000円なので、先述の大手製品よりも5,000~10,000程度安いことになります。
耐久性に関しては長期使用後の評価になるので今はわかりませんが、基本的な機能を比較しても全く遜色なし。

  • 外付けのソフトウェアエンコードタイプ
  • USB3.0接続によるPCへの高速データ転送
  • フルHD 60fps出力対応
  • パススルー出力による遅延のないプレイ環境
  • 付属録画配信ソフトの充実機能(webカメラの合成機能「PinP機能」アリ)
  • 高機能編集ソフト「PowerDirector14」付属。
  • XSplitプレミアムライセンス2か月分付属。
  • まぁまぁの外観と縦置きスタンド付属。

・・・まったくもって充分です。

さらに私の場合は録画配信は「OBS」、編集は高機能フリーソフト「DavinciResolve」を愛用しているので、キャプボに必要な機能はほぼ画像/音声の取り込みだけなんですよね。
と考えれば、細かな付属機能は正直どーでもよくて、安定して動いてくれる信頼性があれば何でもOK。
てことでGV-USB3HD/Eを選んだわけで、実際の使用感もまったくもって違和感ないつもりだったんですが・・・。

音ズレが解消せず

当初は全く問題なく使い始めたつもりだったんです・・・
ライブ配信ではOBS出力音声のモニターはOFFにしてゲームPC側の音声をダイレクトに聞いているので気付かなかったんですが、動画作成のために収録して編集したところ『音ズレ』が結構ひどい。
症状としてはゲーム画面とゲーム音声の音ズレで、ゲーム音声側が0.3~0.5秒程度遅れてしまっています。

とはいえOBS側で映像の遅延を設定すれば使えないこともないんですが、ピッタリ合わせたつもりでも微妙にズレたりするので、もしかしたら転送速度自体が不安定で遅延幅も状況次第でコロコロ変わってしまうのかも・・・?

いやー、これはキツい。
見てる人にとって音ズレの気持ち悪さは時に映像の粗さよりも気になるもの。
それくらい動画コンテンツにとって音の直感的な同期って大事なんですよ。

マジで困り果てて、ついにはGV-USB3HDの使用を中止することにしました。
安物買いの銭失い。数千円ケチったことをものすごく後悔しています。

※音ズレはGV-USB3HD以外の周辺機器の影響、環境も影響している可能性があります。
 あくまで私の環境下では改善できなかったという意味であり、製品自体を低評価する意図は
 ありません。

AVerMedia LIVE GAMER HD 2

GV-USB3HDは早々に見切り、次をどうするかってのを真剣に考えたんですが・・・。
さすがにHD60Sに戻るのもなんか面白くないので、思い切ってまだ未体験のAVerMediaを試すことにしました。

選んだのはPC内蔵型の『LIVE GAMER HD 2』。
内蔵型を使ったことが無かったのでこれも良い経験だと思い、フルHD60fps対応のこれにしました。
ちなみにゲーム実況に4Kは不要だと思っています。

  • PC内蔵型のソフトウェアエンコードタイプ
  • PCIe接続の高速安定データ転送
  • フルHD 60fps出力対応
  • パススルーによる遅延のないプレイ環境
  • 録画配信設定用の専用ソフト『RECentral 3』付属(OBS派なので使ってません)
  • 青色LED発光でゲーミングデバイス感を演出
  • PC内蔵型なのでデスク周りの配線スッキリ
  • デスクトップでしか使えません

なんやかんやで歴代キャプボの中で最高値となってしまいましたが、まぁ良しとしましょう。

LIVE GAMER HD 2 寸評

結論から言えばこれは大当たり。
デスクトップユーザーならデスクの配線のゴチャゴチャ感は悩みの種だと思いますが、内蔵型だから出来るスッキリ感がほんとに清々しいw。
きらりと光るブルーライティングも良い感じですし、気分が盛り上がりますwww。

肝心の性能的にも音ズレもなく超快適ですね。
HD60Sと同じような安心感に加えて、USBではなくPCIe接続の安定動作が手に入ります。(長期の耐久性はまだ検証中ですが)

遅延も無いし不満もないので、あとは長く使い倒すのみですね。

結論:値段は品質と連動している。

レビューと言いつつ専門的なことはほとんど書いてませんが、キャプボってそんなもんなんですよ。
安定動作すればするほど意識することが無いので、存在を忘れるくらいが良い製品の証。
遅延を気にしたり、画質を気にしたり、CPUやGPUへの過度の負荷を気にしたりってことが全くない安定動作こそがマジで神。

そういう意味でも今回の比較3機種は価格順に満足度も高いと感じる結果となりました。

外付けならHD60S、内蔵型ならLIVE GAMER HD 2。

間違いありません。