マイクラ公式サーバー「Realms」のラグに困っているプレイヤーは多いと思います。ここでは検証によって分かったRealmsのラグの原因と、ラグの解消方法について解説します。
Realmsのラグの原因と解消方法の要約
・Realmsのラグは選択されたサーバーの所在地によって違う。
・Realmsのサーバー地域は選択できない&公開されていない。
・自力でラグを解消するのは不可能に近いがサポートに問い合わせることで解消できる。
詳細については以下で解説しています。
“サーバーがラグい”とは
まずはじめに「ラグい」の認識について。
「ラグい」は、遅れやズレを表す「lag(ラグ)」に由来する言葉です。サーバーを使用したオンラインゲームに於いては、主にサーバー間通信のタイムラグによってプレイヤーの操作からゲーム画面表示までに時間差やズレが生じることを言います。
なお、一般的にラグの発生についてはプレイヤー個人の回線環境の影響なども考えられます。またゲームの動作については他にも処理落ち、カクツキなど、似たような症状で且つ原因の特定が難しいものが多々あります。
正確に切り分けて把握することが難しい場合もありますが、この記事では『サーバー間通信でのラグ』を取り上げて解説しています。
Realmsがラグい人とラグくない人
実際にRealmsを契約しているプレイヤーの意見やYoutube動画へ寄せられたコメントから、マイクラ統合版でRealmsにワールドを開設しているプレイヤーの中には
・ラグいと感じているプレイヤー
・ラグいと感じていないプレイヤー
の両方が存在することがわかりました。
次に、Realmsが「ラグいと感じている筆者(A)」と「ラグいと感じていないフレンド(B)」で、お互いのRealmsへログインしてプレイしてみました。すると、
・AのRealmsではお互いが「ラグい」
・BのRealmsではお互いが「ラグくない」
と感じる結果になりました。
このことから、Realmsのラグは個人の回線環境や主観ではなく
『契約単位でラグい場合とラグくない場合がある』
ということがわかりました。
Realmsのラグの原因
契約単位でラグの有無が違う理由を調べるため、筆者(ラグいと感じている)のRealmsを使用しているときのパケット通信を『Wireshark』というソフトを使用して監視してみました。
結果、筆者のRealmsは
IPアドレス:13.77.123.89
アメリカ合衆国,バージニア州,ボイドトン
にあるMicrosoftのサーバーと通信していることが判明しました。
マイクラに限らず、サーバー通信を使用するオンラインゲームに於いてはサーバー間の物理的な距離が遠ければ遠いほど『ゲーム内情報の同期に時間がかかる=ラグが生じる』傾向にあります。
このことから、筆者のRealmsがラグい原因はワールドを設置しているサーバーが遠すぎることが原因であると推測できます。
Realmsの問題点
サーバーが遠すぎることがラグい原因だとして、Realmsにはこのラグを回避できない以下の問題があります。
・契約時にサーバーの地域を選べない。
・契約後に自身のサーバーの情報が公開されていない。
そのため、たとえRealmsがラグいと感じていても原因が特定できず、そういうものだと受け入れざるを得ないような状況になってしまっています。
中には「何度か契約し直したらラグが直った」というコメントもいただきました。とても運が良かった例だと思われます。ただし意図的にサーバーの地域を選べない以上はただの運ゲーになってしまうため万人にとって現実的な解決策とは言えないでしょう。
Realmsのラグを解消する方法
動画に寄せられたコメントの中に「サポートに問い合わせればサーバーを変更してもらえる」という情報があったため、実際に試してみました。
マインクラフトサポートチームへの問い合わせはMinecraft公式サイトから行うことが出来ます。
▶公式サイトの最下部メニューから「サポート/お問い合わせ」をクリック
↓
▶Feedback and Fan Mailページの下部「Can’t find what you’re looking for? Contact Support」をクリック
↓
▶問い合わせフォームに必要事項を記入して送信
問い合わせフォームの最初の項目で言語を選択することが出来ます。日本語を選択すれば入力もサポートからの返答も日本語で行うことが出来ます。
『どのようなサポートが必要ですか?』の欄には
・日本在住のプレイヤーであること。
・Realmsがラグいこと。
・接続先サーバーを居住地(日本)に近いサーバーに変更してほしいこと。
を記入し、問い合わせを行いました。
問い合わせの結果
問い合わせの結果、事前の検証が正しかったようで、サポートチームから「サーバーの距離が遠いため居住地近くに移設することでラグが改善する可能性がある」という返答をいただきました。
その後Realmsのバックアップ(ワールドデータのダウンロード)を行い、サーバー移設中最大24時間アクセスが出来ない可能性があることに同意し、実際にサーバー移設の作業を行っていただきました。
サーバーの移設が完了した後に再度パケット通信を調べたところ、通信先は
IPアドレス:172.207.124.216
TOKYOにあるMicrosoft所有のサーバーに変更されていることが確認できました。
なお、Realmsサーバーでのプレイ中のラグは全くと言っていいほど感じなくなり、信じられないほど快適になりました。
問い合わせからサーバーの移設を行ってもらい、プレイ可能になるまでの期間は『2日間』程度でした。
一連の検証は動画でも
以下の動画で検証~ラグ解消までの一連の様子をご確認いただけます。(前後編あります)