【マイクラ統合版】IPv6環境で2重ルーターを使用してIPv4接続でポート開放しサーバーを立ち上げる方法

マインクラフト統合版
※本サイトはPRリンクを含みます。

IPv6回線環境でマイクラ統合版サーバーのポート開放に苦労している方は多いと思います。
ポート開放できない原因は契約回線、接続種別、使用ルーターなどの接続環境によって様々なので、ここでは私の実例に沿って狭い範囲で接続の成功例を書いていきます。

同じ環境にあてはまる方は参考にしてみてください。

マイクラ統合版サーバーでポート開放できなかった実例

ポート開放できなかった接続環境

サーバーソフト:Windows版マイクラ統合版サーバー(Minecraft Bedrock Dedicated Server)
ネット回線:BIGLOBE光「ひかり」コース
ルーター:Aterm WG1200HP4

マイクラ統合版サーバー ダウンロードページ(Minecraft公式)
【ビッグローブ光】

ポート開放できなかった症状

NURO光使用時(ルーターはHG8045Q)はIPv4接続のポート開放が問題なく出来ていたんですが、NURO闇問題で回線をBIGLOBE光に乗り換えたらポート開放できなくなりました。

(原因はおそらくIPv6接続の特性によるものだと思われますが、ネット回線そのものに詳しいわけではないので回線に関してのアレコレは割愛します。)

具体的にはサーバーPCをIPv4接続のみにしてローカルIP固定、ルーター側のポートマッピング設定で指定ポートを開放したはずですが外部からのポート開放チェックは通らずワールドへのアクセスも出来ない状態。

「出来る!」と謳ったサイトの情報などを一通り試しましたが、ルーターの種類が違うせいで必要な設定項目が無かったりと八方ふさがりでした。

ポート開放に成功した方法

別の解決方法もあるかも知れませんが、あくまで私の成功事例ということで。

PPPoEブリッジと2重ルーターでサーバーPCのみIPv4接続

ルーターのPPPoEブリッジモードを使用して、特定の端末のみIPv4接続(それ以外はIPv6接続)する方法です。
ルーターは1台(Aterm WG1200HP4)のみでも可能ですが、とある事情(あとで説明)で2台使用しました。

用意したもの

新たに用意したものは『安いルーター』。
サーバーPCだけ有線で繋げられればいいのでAmazonでまともなメーカーの中では最安値だったルーターを購入しました。
これじゃなくてもPPPoE接続モードを使用できるルーターなら何でも良いと思います。

接続図

接続の概要

基本的には図の通りです。
BIGLOBEから貸与されているAterm WG1200HP4は『PPPoEブリッジ』機能をON。
追加したルーターは動作モードを『PPPoE』接続にしてAtermに接続。
(詳細な設定方法はこの後説明します。)

これでAtermでは「接続機器の中でPPPoE接続してるものがあれば何もせずスルー」という動作になるので、追加ルーターはAtermのIPv6接続に関わるあれやこれやをすっ飛ばして単独でグローバルIPアドレスを取得してインターネットに繋がるようになります。

簡単に言えば宅内に『IPv6回線』と『IPv4回線』を別々に引いたようなイメージ。

サーバーPCは追加ルーターのみを親としてインターネット接続するのでIPv6回線の影響を受けずにサーバー稼働できます。

追加ルーター無しでも接続は可能

一応、ルーターを追加せずにサーバーPCをWindowsの機能でPPPoE接続に設定するだけでも同じような接続状態を作り出してサーバー稼働できますが、ルーターなしでPCを直接ネットに晒すのはセキュリティ的にちょっと怖いらしいので避けました。

また、私はグローバルIPアドレスの固定サービスを使用していない(有料だったりしてお高い)ので、サーバーPC直でPPPoE接続すると再起動のたびにグローバルIPアドレスが変わってフレンドの接続的にかなり不便だというデメリットもありました。
ルーターを介すると、ルーターをシャットダウンしない限り接続が維持されるのでサーバーPCの再起動などをしてもグローバルIPアドレスが変わらないというメリットもあります。

ポート開放の設定手順

以下、設定手順を順を追って。

Aterm WG1200HP4の設定

Aterm WG1200HP4は基本設定を開いてPPPoEブリッジがONになっていることを確認してください。

追加ルーターのLAN接続と動作モード

Aterm WG1200HP4と追加ルーターのLANケーブル接続は、Aterm側は「LANポート」、追加ルーター側は「WANポート(internetポート)」を使用します。

追加ルーターWN SX300FRの背面

接続するとルーター側は(WN SX300FRの場合)自動でAPモード(アクセスポイントモード)に設定されるので、設定画面を開いてPPPoE接続に変更します。
あとは接続のためのIDとパス(プロバイダから開通時にもらってるヤツ)を入力すればPPPoE接続設定はOK。

PPPoE接続でのネット接続に成功するとステータス画面で取得したグローバルIPが確認できます。

サーバーPCのローカルIPアドレスを固定する

追加ルーターとサーバーPCの接続に使用されるローカルIPアドレスを固定します。
ここからは一般的なマイクラサーバーの設定方法によくあるやつです。

まずサーバーPCのイーサネットプロパティを開きます。
例)「ネットワークとインターネットの設定」
 →「状態」タブの「アダプターのオプションを変更する」

IPv6は使わないのでチェックを外し、IPv4を選択してプロパティを開きます。

プロパティを開いたらローカルIPアドレスを手動で指定します。

ここでは仮に、サーバーPCのローカルIPアドレスを『192.168.0.10』に設定します。
末尾の数字はルーターの割り当て範囲の中ならだいたい何でもOKです。
割り当て範囲は説明がめんどくさいので不安な方はググってください。

※普通はだいたいルーターが「192.168.0.1」で、ルーターに接続する機器に自動で末尾を変えた数字が割り当てられます。この自動割り当てを手動で指定して固定する感じの設定です。

サブネットマスクやデフォルトゲートウェイ、有線DNSサーバーの値はだいたい共通なので画像の通りでOKです。
例に挙げた以外のルーターを使用して上手くいかない場合はちょっと特殊なルーターかも知れないのでググってください。

追加ルーターのポート開放設定

ルーターでポート開放の設定をします。

ポート開放とは、簡単に言えば特定の出入り口(ポート)を特定の機器(サーバーPC)に割り当てていつでも通れるようにしておくようなイメージです。

ここではマイクラ統合版のデフォルトである”19132”番ポートを開放しますが、マイクラサーバープロパティファイル側で任意のポート番号を指定することも可能です。

「設定名」は自分でわかりやすい名前を付けてください。
「公開する機器のIPアドレス」は前の工程で固定したサーバーPCのローカルIPアドレス。
「プロトコル」はマイクラ統合版の場合はUDP。
「LAN側ポート番号」及び「インターネット側ポート番号」はマイクラ統合版のデフォルト19132、もしくはサーバーソフトのプロパティファイルで別の番号に変更している場合はその番号を入れてください。

マイクラでの外部サーバー指定

サーバーソフトを立ち上げたら、実際に外部からワールドに入れるかどうかを試してみます。
マイクラ統合版の「サーバー」タブから「サーバーを追加」を選択し、以下のように入力します。

「サーバー名」:自分がわかりやすい名前でOK。
「サーバーアドレス」:サーバーPC及び追加ルーターが接続されているグローバルIPアドレスを入力してください。
「ポート」:解放したポート番号を入力してください。

どうしてもわからない場合は…

いっそあきらめて外部サーバーサービスを契約してしまうのも手です。
そのくらいIPv6はわかりづらい。
Minecraft公式サーバー『Realms』や、サードパーティーで言えば『ConoHa』あたりが有名で使い勝手が良いと思います。

Realms

Minecraftが提供する公式サーバーで、月額だいたい1000円くらい。
サーバーとしては正直ちょっと微妙で、シミュ距離は4固定、人数はMAX10人+自分までという脆弱性能。
ラグも当然のようにあります。
が、マーケットプレイスに公開さている有料ワールドの一部を自由に遊べる『Realms PLUS』が付属するのでお得感もあり、自動バックアップやサーバーアップデートの自動適応など自宅サーバーよりも便利な面も結構あります。

Realms(Minecraft公式)

ConoHa VPS

GMOが展開するレンタルサーバーサービスで、マイクラやRust、ARKなどのゲームサーバーを立てやすいように無料のテンプレートが用意されている「ゲームに強いレンタルサーバー」です。
マイクラも「ConoHa Minecraft Manager」という無料のブラウザツールから管理出来て使い勝手に優れています。

サーバーの容量、性能によって月額利用料が変わりますがマイクラ統合版ならまずは1GBコース(¥968)で始めて、参加人数やワールドデータの進み具合を見て必要ならアップグレードしていく感じがおすすめです。

ConoHa VPS